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坊や哲が戦争勃発で中止になった東京2020の世界に降り立つ映画『麻雀放浪記2020』

Essay

なんつーあらすじだよって思って観てみたら、案外見れちゃってびっくりしました。

あらしず

新たな世界大戦の勃発により、東京オリンピックが中止となった2020年の東京。
人口は大幅に減少し、AIに労働が取って代わられた結果、失業者と老人が街にあふれていた。
そんな荒廃した東京に、坊や哲が1945年の戦後復興期の時代からタイムスリップしてやってくる。
坊や哲が目にしたのは75年の時を経た、驚がくの世界だった。
坊や哲は思わぬ状況で立ちはだかるゲーム「麻雀」で死闘を繰り広げていくが……。

言わずと知れた麻雀漫画の金字塔『哲』を大胆にぶっこわす作品

映画評価サイトでは5点満点中2.5点とくそ映画扱いされていますが、
時代背景が妙に今っぽくてそれだけで惹かれてしまい、結局見てしまいました。

そもそも麻雀放浪記は戦後復興期のドヤ街を舞台として、主人公「坊や哲」をはじめ、「ドサ健」、「上州虎」といった個性的な登場人物達が生き生きと描かれ、
彼らが生き残りをかけて激闘を繰り広げる小説で、漫画『坊や哲』の方が有名かもしれません。
戦争勃発でオリンピック中止、公開当初の2019年には全方位からバッシングを受けるであろう作風だけに評価はひくいが、主演が斎藤工、脇を的場浩司、伊武雅刀、竹中直人など、なかなか有名どころが占めており、賭博映画としては申し分ないキャストで
意外にすんなり見れちゃいます。
時代風刺や社会風刺画終戦直後と現代の一見ミスマッチに取れるようでギリギリに融解している世界観も嫌いではありません。
時代背景として2度目の敗戦、そしてマイナンバーを利用した国民管理社会。
ここらへんを出してくるあたりが妙に左向きで逆にリアルに映ります。
映画の質感もあえて暗めでレトロな雰囲気に現代日本の風景がミスマッチに対比されていて、面白いです。
ベッキーが大根で岡崎体育が抜群に気持ち悪い。

麻雀はわかんなくても楽しめる、娯楽映画としてはすきです。

2019年4月にこれを公開し、そして2020年の今、遠からず同じ未来を描いた作品
暇つぶしにはもってこいです。

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