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LANケーブル・電話線の規格・種類、カテゴリーのまとめ。

Enginnering

電話線に始まり、最近登場したcat8まで
いわゆるLANケーブルにはさまざまな種類・規格があります。
自分への確認も含め、まとめていきたいと思います。

そもそもカテゴリーって何?

LANケーブルを買うときに記載されている
『カテゴリー』。

『Category』、『CAT』とか『cat』とか表記されます。
これはTIA/ EIA(アメリカ通信工業会/アメリカ電子工業会)とANSI(米国国家規格協会)が規定している規格です。
ISOやJISにも同じような規格がありますが、基本的に上記の『TIA/EIA/ANSI』という規格名称が採用されることが一般的です。
『TIA/EIA/ANSI』というのはTIA/EIAが策定し、ANSIが認定した規格という意味合いです。
そのまんまですね。

カテゴリーは基本的に数字が増えるほど扱える情報量が増え、通信速度が上がるという認識で問題ありません。

予備知識として〇極〇芯という表記について

この後、大量に〇極〇芯という言葉が出てきます。
これは使用するコネクタ(先っちょの端子)に何極(個)金属端子が付いていて
使用するケーブル(コード)内のケーブル本数が何本(何芯)かという意味合いです。

4極4芯というのは4極端子のプラグに内線が4本のケーブルを使用する。

という意味になります。

カテゴリー1(CAT1)

これはいわゆる電話線のことで、アナログ電話の音声通信用の規格です。
RJ-9RJ-11と呼ばれるコネクタが使われます。

RJ-9は4極4芯が主で電話機と受話器の間に使われます。くるくるしてるコードですね

RJ-11は6極2芯、4芯、6芯と種類が多く、ややこしいです。
電話に限って、超雑に説明すると
2芯は普通の電話に使います。
4芯はいわゆるビジネスフォンに使います。
6芯はテレビ電話のような映像付きのものに使用します。

カテゴリー2(CAT2)

これは主にISDN用の通信に使われるケーブルで、4Mbpsまでの低速データ通信用です。
ISDN回線をアナログ回線で使う際に使用するTAに接続する際などに使用されます。


コネクタにはRJ45が使用され、一見するとLANケーブルのように思われますが、別物。
8極4芯となっていて、真ん中の4芯のみ使われています。
一方いわゆるLANケーブルは8極すべてに芯線が接続されています。
つまりカテ2のケーブルは一般的なLANケーブルで代用が可能ということになります。

カテゴリー3とカテゴリー4

これは今は昔、トークンリングというものに使われるのが主で、今はお目にかかることはめったにないため、割愛します。

カテゴリー5(CAT5)

100BASE-TXイーサネットの100Mbpsまでの伝送速度規格。
最大周波数100MHz。

といってもわかりにくいですよね。
いわゆるLANケーブルの一つです。
コネクタはRJ-45プラグを使用していて一般的に普及しているLANケーブルです。

カテゴリー5e(CAT5e)

これをよく目にする人が多いのではないでしょうか。
末尾の『e』ってのはenhanced(エンハンスド)のeで拡張って意味合い。
1000BASE-Tイーサネットの1Gbps(1000Mbps)までの伝送速度規格。
最大周波数は100MHz。

コネクタはRJ-45プラグを使用し、カテゴリー5を1Gbpsの伝送に対応できるように拡張したケーブルになります。

カテゴリー6(CAT6)

1000BASE-T/TXイーサネット1Gbpsまでの伝送速度規格。最大周波数は250MHz。
コネクタはRJ-45プラグ。
内部に十字の芯材、その名の通り『十字介在』を配し、ケーブルのねじれや位置ずれ、
さらにはケーブル同士が近づきすぎて起こる干渉を防ぐ効果があります。

カテ5eとカテ6の違い。

カテ5eは伝送速度1Gbps最大周波数は100MHz
カテ6は伝送速度1Gbps最大周波数は250MHz。

この違いはなんだって疑問がわくと思います。
これはよく、水道管に例えられます。

伝送速度は水道管を流れる水の速さ。
そして最大周波数は水道管の太さだと思ってください。

同じ流れる速さでもカテ5eよるカテ6の方がいっぱい水が流れる、そういう想像ができると思いますが、その想像で問題ありません。

カテゴリー6a(CAT6a)

10GBASE-T/TXイーサネット10Gbpsまでの伝送速度規格。
最大周波数は500MHz。
コネクタはRJ-45プラグ。
カテ6同様、内部に十字介在を配し、さらに対外ノイズ効果のあるAXテープや低密度ポリエチレンの抑え巻きが追加され、さらなる干渉とノイズの対策をしています。

10GBASE-T/TXイーサネット環境内にCAT6aとCAT6を混在させるとCAT6の使用区間が37m未満に制限されることに注意が必要です。

カテゴリー7(CAT7)

10GBASE-Tイーサネット10Gbpsまでの伝送速度規格。
最大周波数は600MHz。
コネクタはGG-45・TERA・ARJ-45。

見ての通り、ここからRJ45は使用されません。
逆にRJ45を使用していてCAT7を謳っている商品はすべて誤表記であり、偽物です。
また、ケーブルはSTPのみになります。

カテゴリー8(CAT8)

40Gbpsを想定した伝送速度規格で最大周波数は2000MHzに及びます。
コネクタはRJ-45で、ケーブルはSTPのみ。使用出来る距離は30mまでと制限されます。

STP?UTP?

いきなり出てきました。『STP』。
STPを説明するにはまず『UTP』の説明が必要です。

『UPT』とは、非シールド「より」対線 / Unshielded Twist Pair cableのことで、
いわゆる普通のLANケーブルに使われるケーブルのことです。
「より」とは、文字通り、ケーブル同士が「よって」あるのです。

信号線をよることで、干渉やノイズを避ける効果があり
ツイストペア、なんて呼ばれます。
察しのいい方はもうお気づきだと思いますが。
『STP』とはつまり、shielded Twist Pair cableのことで、
シールドされたより対線のことです。

コネクタに使用するプラグ自体を金属製にし、「ゼロボルトの基準点」となる通信用接地(クリーン接地)を設けて接続します。
要は通信用のアースを取るってことです。
前述したCAT7のコネクタがすべて金属製なのはそのためです。
また、STPを使用した際はその通信網に関して、すべてSTPケーブルを使用することが推奨されます。
アースが落ちてたり落ちてなかったりが混在すると、結果ノイズが溜まってしまい、せっかくのシールド効果が逆進性を持つ可能性があります。
一般家庭でそれを実現させるのは中々難しく、例えば接続するモデムやルーターもアースが取れる機器にしなければならないので、コストばかりかかって現実的ではありません。

ここまで書いてみて

自分の知識の確認のために書き出してみましたが、結構あいまいな部分も多く、
結果、勉強しなおしながら書くことになりました。
明らかな間違いや解釈違い等、多々あるかと思います。
ご指摘等は遠慮なく、コメント欄にお願いいたします。

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